理念と目的

サステイナビリティ(持続可能性)の実現は、21世紀の地球環境と人類社会の存続に関わる重要な課題です。この課題に果敢に挑戦しようとする俯瞰的で超学的な学術体系が、サステイナビリティ・サイエンス(サステイナビリティ学)です。

サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)は、これまで科学技術振興調整費戦略的研究拠点育成プログラムにより、この分野をリードする日本の大学・研究機関の強固なネットワークを形成し、地球・社会・人間の各システムと、それらシステム相互間に破綻をもたらしつつある現象の解明と問題の解決を目指して活動を行ってきました(図1)。

IR3Sのプログラム育成期間終了に伴い、これまでの研究教育・普及啓発活動をさらに発展させるとともに、政府・自治体・企業・NPO等との連携を強化し、技術革新と社会変革に向けた実践活動の展開を図るため、一般社団法人サステイナビリティ・サイエンス・コンソーシアム(Sustainability Science Consortium)(略称SSC)を設立しました。

SSCは、サステイナビリティ・サイエンスの視点に立脚した研究教育の推進を通じての新しい人材育成を先導するとともに、広く市民社会にネットワークを広げ、持続可能な社会形成のための啓発普及活動を行うとともに、政府・自治体・企業・NPO等と協働で、サステイナビリティの実現に向けた実践活動を展開することを目的としています。


図1 地球・社会・人間システムの構造化マップ(IR3Sによる)

サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S:Integrated Research System for Sustainability Science)
IR3Sは、2005年科学技術振興調整費の戦略的研究拠点育成プログラムとして採択され、5つの参加大学(東京大学・京都大学・大阪大学・北海道大学・茨城大学)と7つの協力機関(東洋大学・国立環境研究所・東北大学・千葉大学・早稲田大学・立命館大学・国際連合大学)からなるサステイナビリティ・サイエンスに関する世界的な研究拠点です。サステイナビリティ・サイエンス・コンソーシアムは、このIR3Sの枠組みを継承し、さらなる発展を期するものです。なお、IR3Sは、引き続き東京大学の内部組織としてサステイナビリティ・サイエンスに関する国際展開を図る拠点として活動を続けます。

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